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ビセイインコ#2

美声インコ(ビセイインコ)については岐阜の鳥友がレアなのも含め多数飼っているので、明日、久しぶりに訪問して写真を撮ってきたいと思っている。
もしかすると一部連れ帰ってしまうかもしれない。

 ビセイ2‘プラチナ’♂
これを‘プラチナ’(‘ライム’の淡色バージョン)だと前回書いた。
‘オウゴン’だろと言われるだろうが、日本でオウゴンと呼ばれているものの定義がはっきりしない。もし言われているように‘オウゴン=シナモン’であるなら、この写真の鳥はシナモンではない。

‘シナモン’はユーメラニン(黒色素)を変化させて茶色にする伴性遺伝の劣性遺伝子である。
だからノーマルの黒~グレーの色素を茶色に変えたものが‘シナモン’だ。

‘ライム’も伴性劣性でありシナモンとよく間違えられる。
しかしシナモンがグレーの痕跡のない茶色を示し、ノーマルから色素の量(濃さ)が減少させられていないのに対して、ライムはグレートーンを含み全体の色素は薄くなっている。ライム(Lime)とは石灰のこと。だと私は思っていたのだが、柑橘類のライムなのか?
‘ライム’は各国で別名「イエロー」「イザベル」「UKシナモン」とも呼ばれる。
そして‘プラチナ’はライムの更に全体が薄まったバージョンである。

ライム(プラチナ)はルチノー変異のグループに属する。
いわばルチノー(ノーマルから黒と青を抑制する)へ行くまでの中間にある。
同じグループに属するので目が赤っぽい。ヒナの時によくわかる。
上↑のプラチナの写真をクリックすると拡大するが、光が当たると成鳥でも目は赤い(隣にいるブルーなど光が当たっても目は黒い)。

 ブルー‘ブルー’ 左♀ 右♂
      ↑
‘ブルー’とはノーマルからリポクローム(黄色と赤)を引き算する変異。
緑色だったところが青になり黄色かったところは白になる。赤も消える。
常染色体上の劣性遺伝形質である。

 ブループラチナ右‘ブルー・プラチナ’♀
      ↑ パロットパラダイス ホームページ
右がブルーとプラチナのコンビネーション‘ブルー・プラチナ’の♀である。
              (左の鳥はアルビノ=ブルールチノー♂)
常染色体上にブルー遺伝子を2個揃え性染色体上にプラチナ遺伝子を載せた♀。
♂はブルー遺伝子もプラチナ遺伝子も2個ずつ揃っていないといけない。
♂は、この写真の♀よりも頭と肩のあたりが薄青く色付いている。

 ルチノーとシナモン‘ルチノー’♂
      ↑
奥がルチノーの♂。手前はシナモン♀。
さきほど書いたように、ルチノー遺伝子はノーマルから黒と青を抑制する。
 ルチノー‘ルチノー’♂
よって羽毛は黄色と赤と白で表現され、赤目である。

‘ブルー’(黄色を抑制)と‘ルチノー’(黒・青を抑制)のコンビネーションが
‘ブルー・ルチノー’つまり通称‘アルビノ’である。

話は戻るが「ライム(プラチナ)はルチノーのグループに属する」と書いた。
このことからライム(プラチナ)とルチノーは複対立遺伝の関係になる。

普通、別々の劣性遺伝変異を交配すると遺伝子が対立して仔はノーマルになる。
しかし複対立遺伝の場合は通常に対立せず、この場合、ルチノーとプラチナを交配すると♂の仔はその2種の中間のような姿となって発現する。
これが‘ルチノープラチナ’である。
♂は性染色体を2本持つが、その片方にルチノーを、もう一方にプラチナを載せたものが‘ルチノープラチナ’である。
♀は遺伝子が乗る性染色体が1本しかないため、ルチノーかプラチナかどちらかにしかなれない。
父親から貰った遺伝子のみで発現するため父と同じ品種となる。

 アルビノプラチナ左‘アルビノプラチナ’♂
      ↑
左が‘アルビノプラチナ’である。これは♂しか存在しない。
‘アルビノプラチナ’は通称であり正確には‘ブルー・ルチノープラチナ’
遺伝子的に表記をするなら‘ブルー/ルチノー,プラチナ’である。
常染色体上にブルー遺伝子を2個揃え、性染色体の一方にルチノー遺伝子を、もう一方にプラチナ遺伝子を載せた♂である。
♀は性染色体が1本しかないので‘ブルー・ルチノー(アルビノ)’か、または
‘ブルー・プラチナ’かどちらかにしかなれない。
アルビノプラチナのペア、というのは有り得ないので♀は上記の2つのうちどちらかを組ませることになる。

上から3枚目の写真のペア、そして最後の写真のペア、
このどちらの組み合わせからでも‘アルビノプラチナ♂’は生まれてくる。

3枚目「アルビノ♂ × ブループラチナ♀」この組み合わせからは
 ♂の仔は必ず‘アルビノプラチナ’になり
 ♀の仔は必ず‘アルビノ’となる。

最後の写真「アルビノプラチナ♂ × アルビノ♀」この組み合わせからは
 ♂の仔は‘アルビノプラチナ’と‘アルビノ’が半々、
 ♀の仔は‘アルビノ’と‘ブループラチナ’が半々となる。

♂親にアルビノプラチナの現物を使わない方が、仔のアルビノプラチナ出現率が高いということになる。

<追記>
「アルビノプラチナ」という名はその鳥の外観を言い表すものではない。
(日本では略して「プラチナ」とだけで呼んでいるが、これは論外として)
正式名「ブルー・ルチノープラチナ」も同様だし、紛らわしい名だ。

そこで、ボタンインコ類で‘ライム’を「パステル」や「ダイリュート」、
コザクラインコでは「オーストラリアンシナモン」また「パリッド」などと呼ぶことから、
美声インコでも‘アルビノパステル’‘アルビノパリッド’の名が使われてきている。
これらの名は外観を言い当てているので好まれているかもしれない。
 ※「Pallid」=パリッド。「青ざめた」という意味である。
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